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これからの医療に求められる鍼灸


千葉市中央区 婦人科疾患特化型治療院 鍼灸整骨うりずんの金親です。

11月3日(月)は文化の日は、鍼灸整骨うりずんは、お休みをいただきましたので、お休みを利用して、東京大学 鉄門記念講堂で行われた「現代医療鍼灸臨床研究会」の第40回記念大会に参加いたしました。

「現代医療鍼灸臨床研究会」には、現代医学的側面から病人が診れる高度な知識と技術を持つ鍼灸師を育てる目的があり、医療界の中で鍼灸治療に対する評価が上がる昨今において、必要となる知識を勉強することが出来る研究会です。

年に2回の学術大会が開かれるのですが、今回は、第40回記念大会ということもあり、「「これからの医療に求められる鍼灸」-現状の危機を突破するにはなにが必要か-」という、日本の鍼灸師業界が抱える問題の本質を問うようなテーマで行われた大会でした。

学術大会で学んだことの概要を少しお話させていただきたいと思います。

世界的に見ると、現代医療における代替医療として、鍼灸治療はサプリメントや漢方薬などについで選択される上位に位置づけられれています。

各国の医療機関は、臨床の現場に鍼灸を積極的に導入していて、鍼灸の受療者数は増加していますが、日本では、鍼灸の普及は、進んでいないという現状です。

2013年の調査では、それまで、鍼灸治療の年間受療率は、7~8%を推移していたのが、5.6%に減少したそうです。

鍼灸師の数は10万人、鍼灸治療を提供する施術数も6万件を超え、アクセシビリティーもよくなったにもかかわらず、この結果となっているのは、皮肉にも1998年の「柔道整復師養成施設不指定処分取り消し請求事件」で、国が敗訴し、鍼灸学校の新設が自由化されたことで、鍼灸学校が増加しことに理由の一端があるとのことでした。

鍼灸学校業界における経営の過当競争が進み、一部の教育機関で、教育の量と質を下げ、学生が、容易に鍼師、きゅう師の国家試験受験資格を得られるようにしたことで、全体の教育のレベルの低下を招き、技術的にも知識的にも、新しく輩出される鍼灸師の質が低下したことで、治療のできない鍼灸師が増え、患者の鍼灸離れが起きたと考察されていました。

医師の先生方も壇上で、医師から見た鍼灸について、講演されましたが、鍼灸治療のよい点を認め、ご自身の臨床に取り込みながらも、医療界としては、病鍼連携(医師と鍼灸師が連携して治療をすること)が進まない理由のひとつに、多くの鍼灸師の現代医学的な知識不足があることをあげられ、現在の鍼灸師業界の問題が、あらわになったと感じました。

また、世間的に見ても鍼灸治療が様々な疾患に対して、有効であるということが、認知されていない現状も鍼灸治療が世間に受け入れられないことにつながっていると示唆されました。

鍼灸治療の有効性は、世界が認めるものであるにもかかわらず、鍼灸を伝統的に受け継いできた日本では、「首肩こりや腰痛、膝痛などには、効果があるのかなあ?」程度の認識しか多くの方は持っていないのではないでしょうか?

WHO(世界保健機関)が、提唱する鍼灸が有効である疾患を挙げてみましょう。

【神経系疾患】

◎神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー

【運動器系疾患】

関節炎・◎リウマチ・◎頚肩腕症候群・◎頚椎捻挫後遺症・◎五十肩・腱鞘炎・◎腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)

【循環器系疾患】

心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ

【呼吸器系疾患】

気管支炎・喘息・風邪および予防

【消化器系疾患】

胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾

【代謝内分秘系疾患】

バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血

【生殖、泌尿器系疾患】

膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎

【婦人科系疾患】

更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊

【耳鼻咽喉科系疾患】

中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎

【眼科系疾患】

眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい

【小児科疾患】

小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善

鍼灸治療は、西洋医学を中心とした現代医療では、救いきれない多くの患者様の治療において有効な医療であると私は考えています。

西洋医学を中心とした現代医療と鍼灸・漢方・アロマテラピー・サプリメント・食餌療法などの代替医療の融合による新しい医療の必要性が言われている現在、鍼灸師の質が低下のために、鍼灸治療から、患者が離れているとしたら、由々しき事態です。

鍼灸師は更なる研鑽を積み、鍼灸治療の有効性を社会に広められるかどうかが、今後医療界、一般社会において、我々鍼灸師が、生き残れるかどうかを決める、重要なことと痛感させられる学会でした。

今回の学会参加は、日本の鍼灸師が抱える多くの問題と自分がどうするべきかを考えるよい機会であったと感じております。

 

2014/11/04

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    金親孝明

    鍼灸師
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    金親泉子

    鍼灸師
    メディカルアロマテラピスト

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